編集長インタビュー
全国伝統建具技術保存会 理事長・石山建具製作所 会長 石山孝次郎さん
石山孝次郎(いしやま・こうじろう) 1952年(昭和27年)山形市高瀬地区生まれ。実家は製炭業で、男7人兄弟の5番目。中学3年の時に父親と死別、卒業後に地元の建具店に弟子入りし、6年後の74年に独立。一般住宅などの建具を手がけるかたわら、松島の瑞巌寺や京都の西本願寺などの補修工事にも携わる。卓抜した技能から2000年に全国建具展示会で内閣総理大臣賞に輝き、05年に「現代の名工」にも選ばれた。13年に黄綬褒章受章。18年から全国伝統建具技術保存会理事長を務める。68歳。
嬉しいユネスコ文化遺産登録
後継者不足解消に期待したい
――日本の「伝統建築工匠の技」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されることになりました!
労多く儲からない仕事
「登録されるのは歴史的木造建築の修復に欠かせない17分野の技術。そのうちのひとつが扉や窓などを対象とする『建具製作』で、その技を守るために全国の建具職人で2002年に設立したのが『全国伝統建具技術保存会』なのよ」