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謹んで新年のご挨拶を申し上げます
今年の干支は卯(ウサギ)。株式市場では昔から「卯跳ねる」といって相場が上がる年と期待されているとか。私たちの暮らしも、ウサギのように飛躍する年になればいいのですが…。そこでウサギに関するエトセトラを探ってみました。
日本では古くから人里にウサギが生息し、伝説や童謡の題材となるなど身近な存在。誰でも知っているのは日本最古の歴史書「古事記」に登場する「因幡の白ウサギ」。サメをだまして向こう岸にわたったものの、嘘がバレてサメに皮をはぎ取られてしまう役回りでしたね。
このようにウサギにはずる賢いというイメージがあり、中国の故事成句にも「「狡兎」(ずる賢いウサギのこと)という言葉がいくつか見られます。有名なのは「狡兎死して走狗煮らる」で、ウサギがいなくなると、獲物を失った優秀な猟犬は不要になり、煮て食べられてしまうという意味だとか。
もっとも、ことわざ「脱兎の勢い」で知られるように、逃げる様の敏速さがウサギの真骨頂。それができるのも、長い耳でいち早く周囲の状況をキャッチできるからで、「兎耳」は「地獄耳」と同様の意味で使われます。
一方、繁殖力の強いいウサギは欧米では肉欲の象徴だったとか。言われてみれば米国の男性誌「プレイボーイ」のシンボルマークは蝶ネクタイをしたウサギでしたね。