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致道博物館(鶴岡市)酒井家庄内入部400年記念 三方領知替えを紹介
徳川四天王のひとり酒井忠次の孫、忠勝が庄内に入部して今年で400年。「記念特別展」を展開中の致道博物館(鶴岡市)は22日から、江戸末期の庄内藩の領知替え騒動を紹介する「民衆のチカラ~三方領知替え阻止運動~」を開催する。
三方領知替えとは天保11年(1840年)、庄内藩が長岡へ、長岡藩が川越へ、川越藩が庄内へ移るよう幕府が出した命令。川越藩が豊かな庄内への移封を画策したのが理由とされるが、庄内領民はこれを阻止しようと大規模集会や江戸での直訴を繰り返す。
最終的には民衆の力が大きなうねりとなり、幕府は命令を撤回する。この騒動を題材にした鶴岡市出身の作家、藤沢周平の小説「義民が駆ける」はあまりにも有名だ。
特別展では市指定文化財で駕籠訴を行う場面を描いた絵巻物「夢の浮橋」や画帳「四方喜我志満」、県指定文化財で騒動を記録した「保定記」など約40点を展示する。
9月7日まで。期間中は庄内の文化施設26館が連携するスタンプラリーも。問い合わせは0235-22-1199。