編集長インタビュー
最上義光研究の第一人者 片桐 繁雄さん
片桐 繁雄(かたぎり・しげお) 1933年(昭和8年)山形市長谷堂生まれ。山大教育学部卒業後、県内の小中学校で教師や校長を務め、定年後は最上義光歴史館事務局長や上山市立図書館館長を務めながら最上義光研究を続ける。2009年「最上義光の風景」を上梓するなど斯界の第一人者。79歳。
山形の礎を築いた義光公
没後400年機に再評価を
――今年は義光公の没後400年です。
今年が没後400年
「最上氏は室町時代に羽州探題に任じられた斯波兼頼が始祖で、義光は11代目の当主。生涯、今の山形市に蟠居(ばんきょ)していますが、家督を相続した時は周辺支族が従わず、四面楚歌の状況でした」
「それでも内政を重視して力を蓄え、徐々に反対勢力を従えて山形を統一します。伊達政宗、上杉景勝といったライバルとの抗争を繰り広げながら、関ヶ原の戦いでは徳川家康側の東軍の勝利に貢献、戦後の論功行賞で庄内を合わせ山形全県57万石を領しました」