性に関する調査から②
前回に続き、全国の18歳から69歳までの男女5029人を対象にした「ジャパン・セックス・サーベイ2024」の結果を紹介していきましょう。
男は時間、女は質に悩み
性交渉時の悩みは、男性では「挿入(そうにゅう)時間や射精までの時間が短い」(27.9%)、「勃起(ぼっき)不全」(16.4%)の順でしたが、女性では「絶頂感に達することができない」(18.5%)、「快感が得られない」(14.3%)の順でした。
この結果を読み解くと、男性は「時間」、女性は「質」に重きを置いているようです。
性交時間、1時間超も
1回の性交渉(前戯から終了まで)に要する時間は、男性が5分未満3.3%、10分程度13.9%、20分程度31.4%、30分~1時間未満40.6%、1時間以上10.8%でした。
これに対して女性は、5分未満6.7%、10分程度15.8%、20分程度34.1%、30分~1時間未満35.5%、1時間以上7.9%でした。
男は見栄を張る?
男性の方が女性より所要時間を長く回答していますが、男性の性交渉時の悩みとして挿入・射精時間の短さがあるため、見栄を張っている可能性があります。
「出会ったその日」も
パートナーとの出会いは、職場・仕事関係が一番多く、出会ったその日に性交渉した経験は男性32.0%、女性18.2%でした。特に10~20歳代の男性では45.4%、女性で32.9%と、若年層ほど高い傾向がありました。
マッチングアプリの使用経験の割合が若年層ほど高いようですので、その影響があるのかもしれません。そのうち実際に交際に発展したのは、男性21.8%、女性32.0%でした。
山形徳洲会病院院長
笹川 五十次(ささがわ いそじ)
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。