性に関する調査から③
全国の18歳から69歳までの男女5029人を対象にしたインターネット調査「ジャパン・セックス・サーベイ2024」の結果を紹介するシリーズの3回目です。
若い層ほど〝浮気〟
恋人や結婚相手以外との性交渉(浮気)の経験は、男性が63.2%、女性が39.3%で、現在も継続している(浮気をしている)のは男性38.5%、女性27.0%でした。
浮気に走る年齢層は男性では10~20歳代が67.9%、30歳代が67.7%、女性では10~20歳代が48.4%、30歳代が50.9%と、若い年代に多いことが分かりました。4年前の前回調査と比べると男女ともすべての年齢層で低下していました。
ピル、若い女性に定着
避妊方法は、男女ともコンドームが最も多く、男性62.4%、女性51.0%。次いで膣外射精で男性20.2%、女性16.1%でした。
経口避妊薬(ピル)は女性の4.3%に過ぎませんが、10~20歳代では13.7%と高い傾向がありました。経口避妊薬のオンラインサービスが増え、手軽に入手できるようになっていることが影響しているのかもしれません。
気になる「避妊せず」
避妊しないと回答した割合は、男性が26.3%、女性が35.8%で、男女とも年齢とともに増加する傾向がみられましたが、10~20歳代の男性が24.5%と例外的に多いのが気になるところです。
コンドームの使用を
ここ数年は梅毒など性感染症の増加が危惧されていますが、避妊目的だけではなく、性感染症の予防としてコンドームの必要性が叫ばれています。
ただ調査結果からは、性行為時に必ずコンドームを使用していると回答した男性は63.7%、女性は69.3%にとどまっていました。
山形徳洲会病院院長
笹川 五十次(ささがわ いそじ)
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。