山形コミュニティ新聞WEB版

セピア色の風景帖

《セピア色の風景帖》 第三十五回 旧県立中央病院

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 平成十三年まで霞城公園前にあった県立中央病院は明治三十年設立の山形衛戌病院が濫觴(らんしょう)。長く県民医療に貢献してきたが、建物の老朽化などで青柳に移転した。

《セピア色の風景帖》 第三十五回 旧県立中央病院

 かつての刑務所が山形美術館として蘇(よみがえ)ったように病院跡も何かの文化施設になるものと思われたが、結果的に有効な活用法は提案されなかった。当時まだ用地が具体化していなかった村山地区の養護学校(現在の村山特別支援学校)の移転先などには最適だったのではないだろうか。
 挙句の果てに跡地は「公園前にある公園」というほぼ無意味に近い転用と決まる。「県民ふれあい広場」と名付けられたその公園は、広大な霞城公園と美術館前庭である中央公園に挟まれ存在感はない。 (F)

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