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相続の基礎知識

相続の基礎知識/(50)相続税・贈与税改正

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 2024年が明けました。以前にも取り上げましたが、1月1日から相続税・贈与税の税制改正が施行されます。

加算期間が7年以内に

 暦年課税により取得した財産が相続財産に加算される期間が「3年以内」から「7年以内」に延長されます。ただ24年に贈与をした場合はそこから7年以内の相続おにいてその贈与財産が加算される仕組みで、23年以前の贈与であれば改正前が適用されます。

 なお延長された4年間の贈与については総額100万円までは相続財産に加算されません。

申告が不要に

 相続時精算課税は従来、累計2500万円に達するまでなら何回でも贈与税はかからない仕組みでしたが、金額に関わらず贈与税申告も必要でした。それが今回の改正で110万円の基礎控除枠が創設され、基礎控除内の贈与なら申告の必要はなくなりました。

 110万円を超えた場合は超えた金額について特別控除2500万円を使い、相続財産とみなされる金額も110万円を超えた金額となります。

災害時の特例

 相続時精算課税は、相続財産とみなされる金額はその贈与時点の評価額で決まりますが、今回の改正により24年1月1日以後に災害によって被害を受けた場合には、その贈与時点の評価額から災害による被災価額を控除した金額とすることができるようになりました。

 なお、この特例は罹災証明などにより申請する必要があります。

期限内に申告を

 2023年度の贈与税申告は24年2月1日から3月15日までです。相続時精算課税制度、その他の特例制度(住宅取得等資金の贈与税の非課税など)、一般の暦年課税でも110万円を超える贈与があれば期限内の申告が必須です。

 特例制度では申告書に戸籍謄本など、様々な添付書類が必要になりますので早めに準備しましょう。不明な点は最寄りの税理士事務所に相談しましょう。

鈴木僚税理士事務所 税理士

鈴木 僚(すずき りょう)

1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。

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