山形コミュニティ新聞WEB版

真理子先生の女性のミカタ

まだ間に合うキャッチアップ制度

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 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの定期接種を逃してしまった人で、まだ「キャッチアップ制度」を利用していないという方はいらっしゃいませんか?

定期接種を逃した人に

 HPVワクチンは、子宮頸がんの原因とされるHPV感染を90%予防でき、小学6年生から高校1年生までなら自己負担なしの「定期接種」が受けられます。

 ただ、2022年3月までは国がワクチン接種の勧奨を控えていた経緯があり、この〝空白期〟に接種を逃した人も定期接種できるのがキャッチアップ制度です。

期限は来年3月末まで

 対象者は空白期に小学6年生から高校1年生だった人、つまり1997年4月2日~2008年4月1日生まれの人です。ただし、この制度は来年3月末までです。

 接種は期間を空けて3回打つ必要があります。ということは、9月までに1回目を打たないと来年3月までに完了できないことになりますね。

今月からでも大丈夫

 「えっ!知らなかった」という人もいらっしゃるでしょうが、ご安心ください。ワクチンは3種類が選べますが、9価ワクチンは、標準的な接種間隔を逃した人のために救済措置が認められています。

 2回目は1回目から1カ月以降、3回目は1回目から4カ月以降(2回目から3カ月以上)空ければ大丈夫。つまり11月後半が1回目でも来年3月末までに完了します。

体調と相談しながら

 ただ救済措置を利用する場合も、体調なども考慮しながら余裕を持って接種計画を立てることをお勧めします。

 また2回目や3回目が4月以降になる人でも、3月末までの期間内に接種した分だけは無料になります。

伊藤真理子先生

真理子レディースクリニック 院長

伊藤 真理子(いとう まりこ)

1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。

真理子レディースクリニック

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