ワクチン接種について
現在行われているワクチン接種の主なものについてご説明しましょう。
新型コロナワクチン
新型コロナワクチンは昨年10月から65歳以上か、60~64歳で重い基礎疾患がある人を対象に定期接種が始まっています。国は3月末を接種期限としていますが、自治体によって異なり、山形市は3月15日までです。
接種費用は約1万5300円で、このうち8300円を国が助成します。残り約7000円に対してお住まいの市町村がどれだけ助成してくれるかで自己負担額が変わってきます。
山形市の助成額は3500円ですので、約3500円が自己負担ということになります。
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肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は、成人の肺炎の25~40%を占めており、特に高齢者で重症化しやすいとされます。
肺炎球菌には93種類の型がありますが、その中でも特に肺炎の原因となりやすい23種類を選んでつくられたのが「23価肺炎球菌ワクチン」です。助成金が出るのはこのワクチンだけ、しかも対象は今年度から65歳の人だけになりました。
昨年度までは70~100歳の人も5歳刻みの節目年齢で助成金の対象でしたが、今年度からはその限りではないので注意が必要です。
肺炎球菌ワクチンに副反応の報告はありません。つい先日、私も接種しましたが、全く異常はありませんでした。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、痛みやかゆみを伴う湿疹や水ぶくれが皮膚に現れる病気です。高齢者の発症割合が高いため、4月から65歳か、60~64歳でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染している人を対象に定期接種が始まります。
70~100歳の人は5年間の経過措置として5歳刻みで接種対象となり、100歳超の人は2025年度に限り全員が対象になります。
開始時期や自己負担額は市町村により異なりますのでご注意ください。
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きくち内科医院 院長
菊地 義文(きくち よしふみ)
1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。
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