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世界緑内障週間

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 3月9~15日は「世界緑内障週間」です。

 期間中、日本緑内障学会では2015年から緑内障の認知と啓発に向け、各地のランドマークや医療施設をグリーンにライトアップする「ライトアップ in グリーン運動」を展開しています。

 県内では、山形市の文翔館、上山市の上山城、米沢市の旧米沢工業高本館(山大工学部旧本館)が緑色にライトアップされます。

失明原因の1位!

 緑内障は日本では失明原因の第1位という恐ろしい病気です。ゆっくりと視野が欠けていきますが、初期には自覚症状がなく、視力低下も生じないため早期発見が難しいのが厄介なところです。

 発見が遅れるほど神経障害が進行してしまい、発見した時はすでに手遅れというケースも少なくありません。決して珍しい病気ではなく、40歳で20人に1人、70歳では10人に1人が罹患するとされています。

大切な早期発見

 大切なことは早期発見です。現在はOCT(光干渉断層計)などの検査で極早期の緑内障でも発見が可能です。早期に発見できれば点眼薬、レーザー、手術など治療の選択肢も広がります。

 早期発見につなげるためには、定期的な眼科検診が必要です。緑内障が増えてくるのは40歳以降で、40歳を過ぎたら眼の定期検診、特に眼底検査を受けるよう心がけて下さい。

ライトアップを見たら

 現状では緑内障を完全に治すことはできませんが、治療により進行を遅らせることは可能です。早期に発見して治療を継続することが必要です。

 緑内障週間の開催中、緑色にライトアップされた県内の施設を目にされた時は緑内障の恐ろしさと早期発見の大切さを思い出し、お近くの眼科専門医を受診して下さい。

金井たかはし眼科 院長

高橋 義徳(たかはし よしのり)

1990年山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。

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