浮気に対する男女の考え方
浮気とは、パートナーや配偶者以外と関係を結ぶことと定義されています。性交渉を伴わない精神的な浮気もありますが、一般的には性交渉を伴う肉体的浮気が想起されているようです。
男性に多い浮気
1948年に米インディアナ大のキンゼイ教授が行った調査(キンゼイ・リポート)では、既婚男性の50%と既婚女性の26%が浮気をしていました。
日本家族計画協会が行った性に関する調査「ジャパン・セックス・サーベイ2024」では、パートナーや配偶者以外との性交渉の経験は男性63.2%、女性39.3%。現在も継続しているのは男性38.5%、女性27%でした。
一度なら許す・許さない

米テキサス大のバス教授は大学生の男性127人、女性127人を対象に、肉体的な浮気と精神的浮気とではどちらが耐えがたいかを聞いたところ、肉体的浮気と答えた割合は男性61%、女性13%。精神的浮気は男性39%、女性87%でした。
この結果をもとに、バス教授は「一度なら許してしまう女、一度でも許せない男」という本をものにしています。
考え方の違いの理由
男性はパートナーに肉体的浮気をされると自分の遺伝子を持たない子が生まれ、自分の稼ぎで浮気相手の子ども養育する可能性が起きることを嫌うとされます。精神的浮気だけならそんなことは起こりません。
一方、女性は精神的浮気によりパートナーが自分や子どもらを捨て浮気相手の元に去ってしまい、経済的援助の道が絶たれることを恐れます。肉体的浮気だけなら、自分と子どもを経済的に支えてくれる限り損失は少なくて済みます。
失うものの大きさで
男女にとって肉体的浮気と精神的浮気のどちらが堪えがたいかは、どちらの方がより失うものが大きいかに関係しているようです。

山形徳洲会病院院長
笹川 五十次(ささがわ いそじ)
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。
