乳腺外来の現場から
乳がん
日本人女性が生涯のうちに罹患するがんの中で、最も頻度の高いものが乳がんです。現在は9人に1人の女性が生涯のうちに乳がんに罹患すると言われています。
30代後半から増加
2020年の年齢別のデータによれば、乳がんの罹患率は30代後半から急激に増え始め、40代後半から80歳程度まで高い罹患率が続いています。
子育てや仕事に追われる時期から常に罹患リスクがついてまわることになりますが、すべてのがんに共通して、早期発見により基本的には完治が見込める病気です。
「5年生存率」という指標がよく用いられますが、乳がんの場合、がんが乳房内にとどまっていて、他の臓器に転移していない場合の5年生存率は99%と非常に高い生存率を示しています。
何より大切な早期発見
早期発見のためには、定期的に検診を受けることです。
もちろん、気になる症状があったら早めに医療機関を受診することを忘れずに。
「乳房にしこりを感じる」「乳頭から分泌がある」「乳房が痛む」といった症状はありませんか?
自分で状態をチェック

今回は「ブレスト・アウェアネス」という言葉を紹介させていただきます。これは乳がんの早期発見のため、「自分の乳房の状態や変化に意識を向ける生活習慣」のことを指します。
具体的には①自分の乳房の状態を知る②乳房の変化に気をつける③変化に気づいたらすぐ医師に相談する④40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける――です。これを意識することが大切です。
今そこにある危機
今そこにある乳がんの危機から身を守るためには、早期発見が大切なことをお忘れなく。

うるしやまクリニック院長 院長
尾形 貴史(おがた・たかし)
2007年山形大学医学部卒業。同大付属病院、公立置賜総合病院、山形済生病院などを経て現職。日本乳癌学会乳腺認定医。2025年2月に「うるしやまクリニック」開院。

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