特集
やまがた秋の風物詩 芋煮シーズン到来!
山形名物 芋煮の魅力
山形の秋といえば誰が何と言っても芋煮会!そこで今号は山形名物「芋煮の魅力」に迫ります。
牛肉、醤油味でキマリ
山形市など内陸部の芋煮のつくり方はサトイモと牛肉をメーンにネギ、こんにゃくを加えて醤油で煮込むのが基本中の基本。砂糖やみりん、日本酒で味を調えます。食材は地場産にこだわり、サトイモの皮は包丁を使わず洗ってこすり落とし、こんにゃくも手でちぎるのがポイントです。
ルーツは?
諸説ありますが、もっとも有力なのが江戸時代、最上川舟運の船頭たちが終点の中山町で始めたという説。もちろん当時は牛肉ではなく、自ら運んできた棒ダラと付近で採れたサトイモを煮込んで食べたとされます。
農家で広がる
今と違って冷蔵・冷凍技術が進んでいなかった時代、腐りやすいサトイモは収穫したらすぐに食べきる必要がありました。稲刈りも終わり時間的な余裕ができると、大勢が集まってコミュニケーションを図る狙いから農家の間で芋煮会が広まっていったようです。
サトイモは栄養満点
サトイモ独特のぬめりは「ガラクタン」という糖質とたんぱく質が結合したもので、血圧を下げ血中のコレステロールを取り除く効果があります。 また食物繊維も豊富なので、便秘改善にも役立ちます。サトイモの主成分はデンプンですが、水分が多く含まれるため、他のイモ類と比べるとカロリーが低く、100グラムあたり58キロカロリーでサツマイモの半分以下。ダイエット中の方にとっても魅力的な食材です。
ところ変われば味変わる
県内陸部と違い、庄内地方や宮城県、福島県では豚汁風の「豚肉・味噌味」、福島でも会津地方は「豚肉・醤油味」。秋田県では「鶏肉・醤油味」、岩手県の三陸沿岸ではジャガイモに豊富な「魚介類が入った醤油味」。まさに所変われば。