編集長インタビュー
ウエノ社長 上野 隆一 氏
上野 隆一(うえの・りゅういち)1948年(昭和23年)、旧藤島町(現在の鶴岡市)生まれ。庄内農業高校、農林水産省農業者大学卒業後、家業の農業に従事。84年にコイル製造の㈲上野製作所を設立して社長、96年(株)ウエノに改組して社長に。59歳。ウエノは鶴岡市、三川町のほか中国に4カ所の生産拠点を持ち、年間売上高は30億円。県内では次の株式上場会社と目されている。
コイルの低コスト追求 目指すは世界No.1
——農業から製造業への転身っていうのも珍しいですね。
農業から製造業へ
「農家の長男坊だったから農業をやるのが当然だと思ってました。で、東京の農業系の大学を出て地元に戻って父親を手伝ってたんですが、田畑を引き継いだ時に借金もくっついてきた。3000万円ぐらいあったかなあ。当時は金利も高くて、利払いだけで1日1万円が消えていく。これはたまりませんわ(苦笑)」
「あと、売る方には自信があったんですが、コメや野菜作っても、豚や鶏を飼ってみても、どうにもヘタ(苦笑)。結局、農業に向いてなかったんでしょうな」