税金の基礎知識
税金の基礎知識/(06)個人型確定拠出年金(イデコ)
前回まで少額投資非課税制度(NISA、ニーサ)について紹介してきましたが、税制優遇の面で比較される制度に個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)があります。
イデコは国民年金や厚生年金などの公的年金に上乗せし、自分で積み立てる私的年金制度です。積み立てたお金の運用方法を自分で選択し、運用実績に応じた給付金を老後に受け取ることができます。
運用期間中の利益が非課税になるだけではなく、掛け金は全額が所得控除が受けられるので所得税や住民税が安くなります。
つまり所得税を支払っている人の老後資金の準備には有利な制度といえ、「公的年金では老後が不安」とお考えの方にはお勧めです。
イデコで注意が必要なのは、原則として60歳になるまで資産を引き出せないという点です。
このため、NISAと違って住宅取得や子どもの教育費などが目的の資産形成には不向きとされ、あくまで「老後資金の準備」と考えるのが良いでしょう。
NISAとイデコは併用することも可能です。それぞれのメリット、デメリットを精査し、ご自分の人生設計に沿った選択を検討してみては?
鈴木僚税理士事務所 税理士
鈴木 僚(すずき りょう)
1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。