税金の基礎知識
税金の基礎知識/(10)年収の壁103万→160万
前回、途中経過をお伝えした〝年収103万円の壁〟の見直しですが、先日の衆議院本会議で、160万円まで引き上げると可決されました。

改めて説明すると、現行では、給与所得控除最低保障額(以下「A」)の55万円と基礎控除の額(以下「B」)の最高48万円を合わせれば、合計103万円までは所得税が課税されませんが、2月の国会ではAが65万円、Bが58万円の合計123万円まで引き上げに。さらに今回、Bの引き上げが加わって、合計160万円までに修正されることになりました。
詳しくは、年収200万円以下の場合、Bが95万円に引き上げられてAとの合計額が160万円に。年収200万円を超える人も段階的にBが引き上げられます。
なお、年収160万円までの所得税非課税枠の引き上げは朗報ですが、社会保険の話は別問題。年収が130万円以上になれば、家族の扶養ではなく、自分で社会保険料を支払うことになります。


鈴木僚税理士事務所 税理士
鈴木 僚(すずき りょう)
1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。
