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相続の基礎知識

相続の基礎知識/(42)生前贈与のおさらい

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 間もなく、離れて暮らす家族が集まるお盆の時期を迎えます。この機会に相続について話し合ってみてはいかがですか。今回は「生前贈与」についてのおさらいです。

最も一般的な生前贈与

 最も一般的な生前贈与は「暦年贈与」で、1月1日から12月31日までの1年間で110万円までなら贈与税はかかりません。
 ただ贈与を相続税の対象財産に加算する期間は現状では「相続開始(死亡)前3年以内」ですが、来年度以降は「同7年以内」に延長されることをお忘れなく。

互いの意思確認が大切

 また、最初から10年間にわたり毎年110万円を贈与するつもりだったとしても、もともとの財産を何年かに切り分けて贈与する「定期贈与」とみなされ、もとの財産に贈与税が課せられる可能性があります。
 それを避けるためには、贈与する側とされる側の意思を毎年確認することが大切です。

相続時精算課税

 生前贈与の課税には毎年課税する暦年課税とは別に、相続時にまとめて課税する「相続時精算課税」があります。60歳以上の父母・祖父母から子・孫への贈与が贈与者ごと累計2500万円に達するまでなら何回でも贈与税はかからず、死亡時に合計贈与額を相続財産に加算します。
 これまでは贈与税申告など手続きの煩雑さが指摘されていましたが、来年度からは110万円分までの贈与なら申告も不要になりました。

特例を活用しましょう

 また生前贈与には経済活性化などの狙いから様々な特例制度があります。「住宅取得等資金の贈与の非課税」「教育資金の一括贈与の非課税」「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税」などがそれに該当します。
 非課税枠が大きく、節税が見込めるこれらの制度を利用するに当たっては、専門家への相談をお勧めします。

鈴木僚税理士事務所 税理士

鈴木 僚(すずき りょう)

1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。

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