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相続の基礎知識

相続の基礎知識/(16)埋葬料・傷病手当金

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 健康保険といえば病気やケガの治療費をカバーするものと思われがちですが、死亡や出産についても給付が行われます。今回は働いていた方が亡くなった場合の「埋葬料」「傷病手当金」のお話です。

埋葬料と埋葬費

 協会けんぽに加入している人が亡くなった場合、亡くなった人に生計を維持されていて、埋葬を行った人には「埋葬料」として5万円が支給されます。
 亡くなった人に生計を維持されていた人がいない場合は、実際に埋葬を行った人に5万円の範囲で「埋葬費」が支給されます。
 また被扶養者が亡くなった場合は、被保険者に「家族埋葬料」として5万円が支給されます。

資格喪失後でも

 協会けんぽの資格を喪失した後でも、①喪失後3カ月以内に亡くなった時②喪失後の傷病手当金または出産手当金の継続給付を受けている間に亡くなった時③❷の継続給付を受けなくなってから3カ月以内に亡くなった時――のどれかに該当すれば埋葬料または埋葬費が支給されます。

入院中に亡くなっても

 協会けんぽに加入している人が病気やケガが原因で入院したまま亡くなった場合、一定の要件を満たすと相続人は傷病手当金が受け取れます。申請できるのは相続順位が一番高い人です。
 傷病手当金は2年以内に申請する必要がありますが、労務不能だった日ごとに給付金が出るため、1日ずつ時効が起算されるので要注意です。

受け取れる条件

 傷病手当金が受け取れるのは、①業務外の療養を必要とする病気やケガであること②仕事に就けない状態であること③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと④休業した期間に給与の支払いがないこと――のすべてを満たしている場合です。

社会保険労務士

中嶋  英統(なかじま ひでのり)

1988年(昭和63年)山形市生まれ。2010年に社会保険労務士資格取得。趣味は健康管理。

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